中東情勢の悪化にともなうホルムズ海峡の閉鎖問題で、タイ国内のガソリンスタンドが大混乱に陥っています。3月15日(日)には全国各地でパニック買いが続き、燃料が底をついたスタンドが続出しました。
各地で2km超の行列・売り切れ続出
ターク県メーソット地区では午前5時から車列が形成され、大型トラック・農業機械・乗用車・バイクが2km以上の行列を作る事態となりました。多くのスタンドでは1回あたり500〜1,000バーツの購入上限と携行缶への給油禁止措置が取られましたが、開店からわずか数時間で燃料が尽きました。
ルーイ県のPTTスタンドは「異常事態により燃料切れ」と表示して臨時休業。チュムポンやラノーンでは需要が通常の200〜300%に急増し、携行缶への給油は50リットルまでに制限されました。
なぜパニックになっているのか
実は備蓄自体は十分にあるのに、需要が急に3倍になったため輸送が追いつかないというのが実態です。
財務大臣は「備蓄不足ではなく、中東情勢を心配した市民や公共交通業者が一斉に買い増したことが原因」と説明しています。政府によるディーゼル価格の凍結措置が今週末で終了するとの情報が、さらに買いだめを加速させました。
通常スタンドには1日3便(各3〜4万リットル)の配送がありますが、需要が一気に3倍になると追加便が間に合わず、一時的な品切れが起きてしまいます。
政府・PTTの見解
PTTは「購入制限は強制ではなく準備ガイドラインに過ぎない。全スタンドは通常営業中で供給は継続している」と発表しました。
エネルギー省によると、3月9日時点でタイの石油備蓄は95日分が確保されており、政府はパニック買いを控えるよう呼びかけています。
タイ在住の方へ
現時点でパタヤ市内の主要スタンド(PTT・Bangchak等)は通常営業を継続しています。ただし週明け以降にディーゼル補助金が見直される可能性があるため、価格変動には注意が必要です。
石油燃料基金は現在1日10億バーツ以上の赤字を計上しており、3月18日までに累積損失が100億バーツに達する見込みです。政府は状況を見ながら次の対応を判断するとしています。
備蓄買いは火災リスクや法的リスクもあるため、政府・消防当局ともに自宅での大量保管は控えるよう警告しています。


