タイの燃料価格、さらに値下げ。3月から続いた悪夢にようやく終止符か?

3月から在住者の家計を苦しめてきた燃料高騰に、ついに本当の終わりが見えてきました。

米国とイランが正式に戦争終結覚書に合意したことを受け、世界の原油価格が3月以来の最低水準まで下落。タイのPTT(OR)とバンチャークは本日6月24日午前5時から、ガソホール95を1リットルあたり3.20バーツ、ディーゼルを4.20バーツ値下げします。

3か月続いた値上げ地獄、ようやく終わる

振り返ると、今回の危機は2月28日に米国・イスラエルがイランを攻撃したことから始まりました。ホルムズ海峡封鎖の懸念で原油価格が急騰し、タイの燃料価格は8回連続の値上げを経て4月5日にディーゼル50.54バーツという史上最高値を記録。当時の記事でもお伝えした通り、国家経済社会開発委員会(NESDC)は「ディーゼル価格が1バーツ上がるごとにGDPが0.02%押し下げられる」と分析していました。

その後4月8日の一時停戦、9月以降の小幅な値下げが続いていましたが、今回ようやく米・イラン間の正式な戦争終結合意という決定的な転換点を迎えました。

今日までの値下げの軌跡

過去1か月の値下げの推移を見ると、回復のペースが加速していることがわかります。

日付変動
5月8日各種85〜95サタン値下げ
5月26日ガソホール60サタン・ディーゼル1バーツ値下げ
6月9日ディーゼル50サタン値上げ(一時的反発)
6月11日ディーゼル50サタン〜1バーツ値下げ
6月16日ガソリン・ガソホール1.20バーツ、ディーゼル1バーツ値下げ
6月24日(本日)ガソホール95: 3.20バーツ、ディーゼル: 4.20バーツ値下げ

今回の値下げ幅(3.20〜4.20バーツ)は、これまでの調整の中でも特に大きいものです。

なぜ「正式合意」がこれほど重要なのか

これまでの値下げは「停戦の兆し」「交渉の進展」といった不安定な期待に基づくものでした。しかし今回は両国が正式に戦争終結へ合意したという確定的な出来事です。

市場アナリストは、この下落トレンドが今後も続き、タイの全国的なインフレ抑制と経済成長の押し上げにつながると予想しています。タイのエネルギー省は以前「国内の石油価格は今年第4四半期まで高止まりが続く」と見込んでいましたが、今回の合意により、その見通しが前倒しで改善する可能性が出てきました。

まだ「危機前の水準」には届いていない

ただし冷静に見ると、危機前(2月末)の水準にはまだ距離があります。

  • 危機前(2月末):ガソホール95 約38バーツ台
  • 史上最高値(4月5日):ディーゼル50.54バーツ
  • 本日(6月24日)値下げ後:大幅に改善するも、まだ危機前より高い水準

石油基金(Oil Fuel Fund)の赤字も4月8日時点で577億バーツに達しており、完全な正常化にはまだ時間がかかる見通しです。

3月末から4か月近く続いた燃料高騰のニュース、ようやく明るい結末が見えてきました。バイク・車のガソリン代はもちろん、運送コストの低下による食料品・日用品価格への波及効果も期待できます。このニュースを境に、生活費全体が落ち着いていく流れに乗ってくれることを期待しましょう。

参考:Bangkok Post(https://www.bangkokpost.com/business/general/3271595/fuel-prices-down-1120-baht-a-litre)、Thai PBS(https://www.thaipbs.or.th/news)