大相撲がバンコクにやってくる!2027年6月に初公演——タイで育った力士「象竜」も注目、10月にはPRイベントも

タイに住む日本人にとって嬉しいニュースが飛び込んできました。日本相撲協会が2027年6月にバンコクで大相撲の海外公演を行う計画を進めていることが、9月27日(現地時間)に明らかになりました。秋場所後の定例理事会での承認を経て、正式発表される見通しです。

しかも来月(10月上旬)には一部の力士がバンコク入りし、現地で記者会見などのPRイベントを行う予定です。在タイ日本人にとっては生で力士を見られるかもしれない絶好のチャンスです。

「2027年は日タイ修好140周年」——記念事業としての位置づけ

今回のバンコク公演が特別な意味を持つのは、日本とタイが2027年に修好140周年を迎えるという歴史的な節目と重なるためです。

日本とタイの外交関係は1887年に条約が締結されて以来、友好的に発展してきました。外務省も「2027年 日タイ修好140周年」として記念のロゴマークを公募するなど、周年に向けた準備を進めており、バンコク公演はこの記念事業の一環として実施される意義を持ちます。

アジアでの公演は14年ぶり

大相撲の海外公演の歴史を振り返ると、アジアでの開催が実はとても稀であることがわかります。

年開催地備考
2004年ソウル・釜山(韓国)、北京・上海(中国)アジア2か国同時開催
2013年ジャカルタ(インドネシア)直近のアジア公演
2025年ロンドン(イギリス)大成功・世界から注目
2026年パリ(フランス)3年連続欧州から一転
2027年バンコク(タイ)アジアでは14年ぶり

2025年のロンドン公演の成功を受け、日本相撲協会には世界中から公演のオファーが届いています。来年はアメリカのロサンゼルス、オーストラリアなども候補に挙がっていましたが、最終的にはバンコクで話がまとまりました。

注目の力士「象竜」——母がタイ人・タイで育った

今回のバンコク公演に向けて特に注目されているのが、三段目の象竜(しょうりゅう・21歳)です。

象竜(音羽山部屋)のプロフィール(確認済み)

  • 四股名:象竜 善光(しょうりゅう よしみつ)
  • 出身:長野県長野市
  • 所属:音羽山部屋(師匠:元横綱・鶴竜)
  • 番付:三段目(2026年7月場所:東三段目44枚目)
  • 特徴:母がタイ人で、タイで育ったという経歴を持つ

日刊スポーツの取材に対し象竜は、タイでの大相撲の知名度について「(大相撲は)みんな知っているが、意味は分からない」と率直にコメント。バンコク公演が、タイでの大相撲普及の大きな機会になるという期待感が伝わります。

師匠の音羽山親方(元横綱・鶴竜)はモンゴル出身で、様々なバックグラウンドを持つ力士を積極的に受け入れている部屋として知られています。タイゆかりの象竜にとって、バンコク公演は文字通り「母の国での晴れ舞台」になる可能性があります。

タイ出身の力士はこれまでいた?——豆知識

「タイ出身の力士は過去にいたの?」という疑問を持つ方も多いはず。調べてみると興味深い歴史が見えてきます。

結論:タイ国籍の力士は過去に確認されていない

日本相撲協会の公式データと外国出身力士の一覧(Wikipedia・nippon.com・sumo-guide.com)を照合しても、タイ国籍の力士は記録に存在しません。象竜は「母がタイ人・タイで育った」という経歴を持ちますが、出身は長野県。タイ国籍の力士は今のところ大相撲に存在しない——それが現状です。

なぜタイ人力士が少ないのか バンコクでタイへの相撲普及に20年以上携わってきた倉沢さん(タイ自由ランドのインタビューより)によると、「体が大きい人が相撲をする」というイメージが強く、平均的に体格が小さいタイ人には敬遠される傾向があるといいます。ただし「テクニックを覚えると小さい人でも大きい人に勝てる」とも語っており、大相撲普及の可能性は十分あると言います。

外国出身力士の多様性 現在の大相撲で活躍する外国出身力士を国別に見ると、モンゴルが圧倒的多数(25人以上)を占め、ウクライナ・カザフスタン・中国・ブルガリアなどが続きます。歴史的にはアメリカ(ハワイ)・ブラジル・トンガなど多彩な国からの力士がいましたが、東南アジア出身の力士はほとんど記録に残っていません。バンコク公演を機に、タイから本格的に大相撲を目指す若者が生まれるかもしれません。

タイと相撲の意外な関係——ムエタイと相撲は似ている?

相撲とムエタイ(タイ式ボクシング)は一見全く別のスポーツに見えますが、共通点があります。

  • 伝統と格式:どちらも「国技」として国に深く根付いた格闘技
  • 儀式的な要素:相撲の土俵入り・ムエタイのワイクー(師匠への祈り)など、試合前の儀式を重視
  • 心身の鍛錬:単なるスポーツを超えた「武道」「武術」としての精神的側面

タイ人の格闘技好きという文化的背景を考えると、大相撲の力強さと迫力はタイ人にも十分刺さる要素があると言えそうです。

10月上旬PRイベント 本物の力士に会えるかも

公演本番の前に、来月(2026年10月上旬)には一部の力士がバンコクを訪問し、現地で記者会見などのPRイベントを行う予定です。

どの力士が来るか・イベントの場所・一般参加の可否などはまだ発表されていませんが、バンコク在住者・パタヤ在住者にとって力士を間近に見られる機会になる可能性があります。続報が出次第、改めてお伝えします。

公演の詳細(現時点でわかっていること)

項目内容
開催時期2027年6月(第2週が有力)
開催地バンコク(タイ)
会場未発表
チケット未発表
力士2班に分かれて現地入り予定
正式発表秋場所後の定例理事会での承認後

なお、協会の公式サイトにはまだ告知は出ておらず、現時点は「報道ベースの計画段階」であることをお断りしておきます。正式発表があり次第、改めてお伝えします。


まとめ

2027年6月の公演が正式に決定すれば、在タイ日本人・タイ人の家族・友人にとって大きな体験になります。

10月上旬のPRイベントは早ければ来週にも詳細が発表される可能性があります。バンコク訪問の際に偶然力士に会えるかもしれません——続報をお楽しみに。

参考:日刊スポーツ(https://www.nikkansports.com/battle/sumo/news/202609270001874.html)、MEDIA DOGS(https://mediadogs.jp/2026/09/29/sumo-bangkok-2027-plan/)、大相撲はてなに効く!観戦ガイド(https://sumo-guide.com/rikishi-from-gaikoku)、タイ自由ランド(https://www.jiyuland3.com/タイで相撲の普及に携わって20年の倉沢さん/)、音羽山部屋公式(https://otowayama-beya.com/)、nippon.com(https://www.nippon.com/ja/behind/l00090/)