タイでライドシェアアプリを使っている在住者・旅行者全員に関わるニュースです。5月29日(木)の朝、バンコクのアソク交差点付近で、52歳の日本人飲食店オーナーがBoltドライバーに白昼堂々と暴行される事件が起き、タイ全土で大きな怒りを呼んでいます。
政府はBoltに対し本日6月5日までに説明を求めており、ライセンス更新問題にまで発展しています。
何が起きたのか
被害者の男性(52歳)はバンコク市内で日本料理店を営んでいます。この日の朝、自宅から職場までBoltアプリで車を呼び、普通に乗車。ナナを過ぎてスクンビット通りのアソク交差点を渡ったところで、ドライバーが突然「ここまでしか行けない」と告げました。
理由を尋ねると「この運賃では割に合わない」との答え。男性は「運賃の問題があればアプリ会社に言うべきで、あなたは承認した仕事をしている」と伝え、車を降りました。するとドライバーは車を降り、男性の後を追いかけ、背後から頭部を繰り返し殴打しました。
男性は頭部に怪我を負いながらも警察に被害届を提出。ドライバーはその後、暴行を認め刑事手続きに進んでいます。
政府が即座に動いた
この事件はタイの観光安全問題として急速に政治問題化しました。
首相府大臣スパマス・イサラポンディー氏は即座に被害者への支援を指示するとともに、Boltに対し6月5日(本日)までに公式説明を求めると表明。「この暴行は1979年消費者保護法に対する重大な違反であり、外国人旅行者・在住者もタイ国民と同等の安全権利を持つ」と強調しました。
また運輸省(陸運局・DLT)は、Boltのタイ国内の運営ライセンス更新を現在審議中であることを明らかにしました。以前にもBoltのバイクタクシードライバーが女子高校生を目的地とは異なる場所に連れ去ろうとした事件があったことも踏まえ、審議の行方が注目されています。さらに6月12日にはタイ全ライドシェア会社を集めた緊急会議が開催され、ドライバーの審査基準・安全対策の改善が議題になる予定です。
Boltの対応
Boltタイランドは公式謝罪声明を発表し、通報を受けた直後から調査を開始して警察と緊密に連携したと説明。当該ドライバーはすでにプラットフォームから永久追放されました。Boltは被害者に直接謝罪の意を伝えたいとしましたが、被害者はこれを断り、法的手続きを最大限に進める意向を示しています。
Boltによると、このドライバーはこれまで2,000件以上の配車を完了しており、過去に3〜4件の1つ星レビューと乗客からの苦情があったことも明らかにされました。
在住日本人が今すぐできること
今回の事件は他人事ではありません。バンコク在住・一時滞在の日本人が日常的に使うライドシェアアプリでの出来事です。
乗車前に確認すること
- アプリに表示されたドライバー名・車種・ナンバープレートが実物と一致しているか確認する
- 乗車前に目的地・料金をアプリ画面でスクリーンショットしておく
乗車中にトラブルが起きたら
- 車を降りる前に周囲に人がいる場所を確認する
- ドライバーの後を追わせないよう、人通りの多い場所に移動する
- アプリ内の「緊急通報」機能またはタイ警察緊急番号191に通報する
- 怪我があればすぐに病院へ、その後に最寄り警察署へ被害届
トラブル後の対応
- アプリ内でドライバーを報告する(低評価・コメントを必ず残す)
- 領収書・チャット履歴・スクリーンショットを保存しておく
参考:Bangkok Post(https://www.bangkokpost.com/thailand/general/3264764/)