ビザなし滞在、60日→30日に短縮決定——閣議承認、施行日は未定。在住外国人への影響は?

タイ政府が動きました。5月20日の閣議で、93カ国・地域を対象としたビザ免除滞在期間を現行の60日から30日に短縮する方針が正式承認されました。日本も対象国に含まれます。ただし具体的な施行日はまだ未発表で、「近い将来」としか示されていません。

何が決まったのか

2024年7月から施行されていた「ビザ免除60日」制度が終了し、以前の30日に戻ります。対象は日本を含む93カ国・地域のパスポート保持者です。

閣議後の発表によると、変更の理由は主に2点です。

①セキュリティ上の懸念:長期ビザランや繰り返し入国による事実上の定住、外国人犯罪組織の中継拠点としての悪用(5/11のパタヤ武器庫事件も背景にあるとみられます)。

②「量より質」の観光政策転換:富裕層・高消費旅行者を重視するValue over Volume戦略への方向転換。長期の低予算滞在者より、短期の高消費旅行者を呼び込む狙いです。

タイ人は賛成、外国人は反発

今日付のThe Pattaya Newsが伝えたSNS上の反応は、タイ国内と在住外国人コミュニティで真っ二つに分かれています。

タイ人の反応(圧倒的に賛成) 「違法就労外国人が減る」「タイ人の仕事が守られる」「犯罪者の長期滞在を防げる」という声が多数。一部からは「30日でも長すぎる、15日に戻すべき」という過激な意見も出ています。

在住外国人・長期旅行者の反応(強い反発) 「タイ経済に貢献している外国人リタイアア層を締め出す」「ビザオンアライバルやDTVで対応できるが、手続きが面倒」「観光収入が減る」という批判が相次いでいます。

在住者への実際の影響——冷静に整理すると

影響が小さい人

  • ノンイミグラントビザ(B・O・ED・OA等)保持者:今回の変更はビザ免除入国者対象のため、既存のビザ保持者には直接影響なし
  • DTV(デスティネーション・タイランド・ビザ)保持者:180日滞在可能、今回の変更対象外
  • 労働許可証(ワークパーミット)保持者:同様に影響なし

影響が大きい人

  • ビザランで事実上定住しているノービザ滞在者:30日に短縮されると従来の「60日+30日延長=90日」というサイクルが崩れる
  • 日本からの長期旅行者・デジタルノマド:60日で生活設計していた人は30日+延長(1,900バーツ)の手続きが必要に
  • 日本から遊びに来る家族・友人:純粋な観光なら30日で十分なケースがほとんど

「延長」は引き続き可能

30日に短縮されても、入国後にイミグレーションオフィスで**30日間の延長申請(手数料1,900バーツ)**が可能です。合計60日はこれまでと変わらず滞在できます。ただし「自動的に60日」ではなくなり、延長の手間とコストが発生します。

施行日については内務省が別途発表する予定で、現時点では「数週間〜数か月以内」との見方が有力です。The Pattaya Newsは「早ければ6月」との情報も報じており、今後の動向に注意が必要です。

現在ノンイミグラントビザや労働許可証を持っている方には直接の影響はありません。一方で、ノービザで長期滞在している方や、今後1ヶ月以上遊びに来る予定がある方は施行日の発表に注目してください。施行日が確定次第、改めてお伝えします。

参考:The Pattaya News(https://thepattayanews.com/2026/05/20/thai-reactions-overwhelmingly-positive-to-end-of-60-day-visa-free-policy-while-foreigners-lament-the-change/