タイ観光スポーツ省の最新データによると、5月初旬の1週間で日本からタイへの訪問者数が前週比105%増と倍増を超えるペースで急増しています。中東・欧州からの旅行者が激減する中、アジアからの旅行者がタイ観光を力強く下支えしている構図が鮮明になっています。
2026年のタイ観光、5か月で1,197万人
タイは2026年1月1日〜5月3日の約5か月間で1,197万人の外国人旅行者を受け入れました。これは中東情勢による混乱があった中での数字で、タイ観光の底堅さを示すものとして政府は「予想を上回るペース」と評価しています。
市場別のトップは**中国**で、全体の22%・週間で31%増と圧倒的な存在感を示しています。1日平均で約1万9,300人の中国人旅行者がタイを訪れている計算です。
日本人旅行者が105%急増——その背景は
日本からの旅行者急増の背景には複数の要因があります。
①ゴールデンウィーク効果:4月末〜5月上旬のGW期間に合わせ、バンコク・パタヤ・プーケットへの日本人旅行者が集中した結果、週間ベースで跳ね上がりました。
②欧州・中東線の代替としてのタイ:ホルムズ海峡危機で中東・欧州への旅行コストが急騰する中、日本からは比較的安定した航空路線が維持されているタイが「手頃な海外旅行先」として再評価されています。
③円安の一服:2025年末から2026年初頭にかけて続いた急激な円安が若干落ち着き、タイ旅行のコスト感が改善したことも後押しになっています。
中東・欧州は深刻な落ち込み
一方、地政学的混乱の影響は数字にも明確に表れています。中東からの旅行者は前年比57%減、欧州からは16%減と大幅に落ち込んでいます。プーケットやクラビなど欧州客依存度が高い南部リゾートが特に打撃を受けており、その分パタヤ・チョンブリのような中・短距離旅行者向けの東部エリアは相対的に安定しています。
パタヤへの影響——日本人旅行者が戻ってきている
パタヤは古くから日本人旅行者に人気の高いリゾートで、ゴルフ・ビーチ・日本食レストランの充実が主な理由として挙げられます。今年のGW期間中もパタヤの日系飲食店や日本人向けサービスに来客増を実感した経営者の声が聞かれています。
タイ政府は2026年通年で3,500万人の外国人旅行者受け入れという目標を維持しており、日本・中国・マレーシアなどアジア近隣市場の取り込みをさらに強化する方針です。