タイに来る外国人旅行者から1人あたり300バーツ(約1,300円)の入国税を徴収する計画が、またしても動き出しました。アヌティン第2次内閣の副首相兼運輸大臣ピーパット氏が「新内閣の最初の閣議に提出する」と明言。今度こそ実現するのか——タイ在住者にとっても、日本から友人・家族を招く際に知っておきたい話題です。
「踏んだら払う」——何年も続く議論
タイ語でこの観光税は「カー・ヤープ・パエン・ディン(大地を踏む料金)」と呼ばれています。2023年に内閣承認の原則が出て以来、実施時期はCOVID回復期・観光客数・タイミングの問題などを理由に何度も先送りされてきました。今回の復活で、議論が始まってから通算何回目の「今度こそ」になるかは数えるのも難しいほどです。
今回の内容
現時点で固まっている内容は以下の通りです。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 対象 | 航空機でタイに入国する外国人旅行者 |
| 金額 | 300バーツ(約1,300円・約9米ドル) |
| 陸路・海路 | 当面は対象外(国境通勤者への配慮) |
| 免除予定 | 就労ビザ保有者・長期滞在者・外交官など(詳細未確定) |
徴収方法は「航空券の価格に組み込む形で航空会社経由で徴収」が有力案で、入国審査で別途並んで払う方式ではなくなる見込みです。
集めたお金の使い道
300バーツのうち70バーツは旅行者向けの基本的な傷害・医療保険に充当されます。残りは観光インフラの整備・公共施設の改善・緊急対応システムの強化などに使われる計画です。これは以前から議論になっていた「無保険の外国人旅行者が公立病院を使う問題」への対策でもあります。
世界的な流れとしては珍しくない
国際的に見れば、観光税は珍しくありません。インドネシア(バリ島)・日本・マレーシア・ニュージーランド・スペイン・ノルウェーなど多くの国が同様の制度を持っています。タイの300バーツは他国と比べてもかなり低い水準で、観光業界は「実際の来訪者数への影響はほぼない」と見ています。
ただしピーパット副首相は「カー・ヤープ・パエン・ディンという名前は印象が良くない」として、より友好的な名称への変更も検討中と述べています。
まとめ
長期ビザや就労許可証を持つ在住者は免除の対象になる可能性が高く、影響は少ないと思われます。ただし日本から旅行者などは、航空券代に300バーツ上乗せされる見通しです。実施時期はまだ未定ですが、新内閣発足後の閣議次第では今年中の開始も考えられます。続報に注目です。


